今週日曜日にあった第2回目となる授業ではいよいよユダヤ式ライフコーチングの本題に入りました。今回はその土台となるコーチングのアプローチ、より具体的には認知行動 (cognitive-behavioral) コーチング対解決志向 (solution-focused) コーチングの話です。
この本題に入る前の大前提として、セラピーおよびカウンセリングとコーチングを根本的な違い、すなわちコーチングではクライアントに一方的に助言を与えるのではなく、クランアントが自らに内在する力を見つけ自らを助けることで改善効果がより高まるということを再確認します。セラピーおよびカウンセリングでは今でも主流をなす認知行動アプローチがコーチングでも主流を占めていましたが、その後コーチングの世界では解決志向アプローチが主流になっていきます。最近ではこのアプローチはセラピーおよびカウンセリングの世界にも逆輸入されているようですが、私自身が受けた心理セラピーと心理カウンセリングではお目にかかったことがなかったこともあり、解決志向コーチングというアプローチはとても斬新かつ新鮮で、目から鱗が落ちる思いでした。
このアプローチの前提というのが、クライアントに現在抱える自分の問題を探させる代わりに、自分が将来望むこととその解決方法を探し出させるというものです。両親からだけでなく学校の先生たちからも良い所を褒められるよりも悪い所を叱られるという、自分の受けてきた教育とはちょうど逆のものを感じました。
ただ、こうした理論的な話を聞いただけで自分でもすぐに応用できるはずもないため、講座の修了者でもある現役のコーチが行う解決志向コーチングを授業後に配布されたビデオで確認することができました。察するに、我々受講生自身がコーチングの実習をさせられるのもそれほど遠くないようです。というのも、今回の授業の最後ではコーチングの実習に当たってのコーチとしての心構えを指示されたからです。一言で言えば、クライアントが信頼を感じて心地よく話せるような関係を築き、価値判断を持ち込むことなく、いい聞き手になるということです。
この話を聞いて真っ先に頭に思い浮かんだのが私の人生の師でもあり、毎週のペア学習をしていただいている Rabbi Yehoshua Eichenstein でした。今回の授業も担当していただいた学長の話をお聞きして、師がこれまでずっとしてきてくれたことは実はユダヤ式ライフコーチングに他ならなかったのだという漠然とした印象が確信に変わりもしました。
授業の後は、我々のコーチとしての将来計画について学長が直々にひとりずつ電話でコーチングをしたいということだったので、日を改めてコーチングを受け、解決志向アプローチがこういう分野においてもこういう風に応用できるのだということを自分の肌で直接感じることができたことは、将来計画の軌道修正以上に貴重でした。予定の1時間はあっという間に過ぎてしまいましたが、何かについてこんなにも熱く語れる自分を見ることができたのは本当に久しぶりでした。
2回の授業を終わったばかりで、8月1ヶ月間は夏休みに入り、次回第3回目の授業は9月第1日曜日になります。
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